

この装置は、少量の血液や検体を用いて、炎症の度合いや心臓への負担、感染症の有無などをその場で迅速に数値化する検査機器です。大型の検査センターに血液を送る必要がないため、診察時間内に速やかに結果を確認し、速やかな治療方針の決定に役立てます。
目次
このような診断・症状の際に使用が検討されます
健康診断で特定の項目に異常が見られた場合や、急な体調不良の際の「重症度」を判定するために使用します。
健康診断・血液検査での指摘項目
- BNP・NT-proBNPの高値:心臓に負担がかかっている疑い(心不全などの評価)。
- CRP(炎症反応)の高値:体内のどこかに強い炎症や感染症がある疑い。
- D-ダイマーの異常:血管の中に血の塊(血栓)ができている疑い(エコノミークラス症候群など)。
疑われる病名・状態
心不全、急性心筋梗塞、深部静脈血栓症、肺塞栓症、敗血症(重症感染症)など。
検査の意義
現在の症状が「すぐに入院や高度な治療が必要な状態か」を客観的な数値で判断するための指標とします。
装置の仕組みと検査の目的
- 蛍光抗体法の利用:測定したい物質(抗原)に、光を放つ物質(蛍光ラベル)を付けた「抗体」を結合させます。その光の強さを装置が読み取ることで、ごく微量な成分でも正確に濃度を算出します。
- 迅速な定量化:従来の簡易キット(プラス・マイナスのみの判定)とは異なり、正確な「数値」として結果が出るため、病状の進行具合や回復の度合いを客観的に比較することが目的です。
検査の具体的な進め方
- 検体の採取:通常の採血(静脈血)や、指先からの少量の血液、あるいは鼻の奥の粘液(感染症検査の場合)などを採取します。
- 測定:採取した検体を専用のカートリッジに入れ、装置にセットします。
- 結果の確認:項目によりますが、およそ10分〜15分程度で結果が判明します。診察をお待ちいただいている間に解析が完了するため、その日のうちに結果に基づいた説明が可能です。
安全上の確認事項
- 採血に伴う留意点:血液を使用する場合、通常の採血と同様に、穿刺部位のしびれ、皮下出血(青あざ)、稀に迷走神経反射(立ちくらみ等)が起こる可能性があります。
- 結果の解釈:この検査で得られる数値は、あくまで「現在の体の状態」の一側面を示すものです。数値が基準値内であっても、症状がある場合は他の検査(心電図やレントゲンなど)の結果と合わせて総合的に診断を行います。
- 食事制限の有無:検査項目(心臓マーカーや炎症反応など)によっては、直前の食事の影響をほとんど受けないものが多いですが、主治医の指示に従ってください。



