

超音波検査は、耳には聞こえない高い周波数の音(超音波)を体に当て、その跳ね返り(エコー)を画像化して体の中を観察する検査です。レントゲンでは映りにくい内臓の細かい構造や、血液の流れをリアルタイムで確認できるのが特徴です。
このような診断・症状の際に使用が検討されます
健康診断の判定で「再検査・精密検査」が必要とされた場合や、自覚症状がある場合に、原因を詳しく調べるために行います。
健康診断での指摘項目
- 肝機能異常(AST、ALT、γ-GTPの高値):脂肪肝、肝嚢胞、血管腫などの有無を確認します。
- 胆嚢の異常(胆嚢ポリープ、胆石):ポリープの大きさや形状、石の有無を詳しく観察します。
- 腎機能の異常・尿潜血:腎結石や腎臓の形態異常がないかを確認します。
- 膵管の拡張・膵臓の腫大:膵炎やその他の病変の兆候がないかを調べます。
主な自覚症状
- 腹痛(胃痛、背中の痛み、脇腹の痛みなど)。
- お腹の張り、しこり、黄疸(皮膚や目が黄色くなる)。
- 首の腫れやしこり(甲状腺の検査)。
装置の仕組みと検査の目的
- 音の反射を利用:装置から出た超音波が内臓に当たり、跳ね返ってきた情報をコンピュータで解析して映像にします。魚群探知機やコウモリが暗闇で周囲を知る仕組みと似ています。
- 内部構造の可視化:腫瘍の有無、臓器の大きさ、結石の有無、血管の詰まり具合などを、体を傷つけることなく視覚的に評価することが目的です。
- 動的な観察:心臓の動きや血流の速さなど、動いているものをその場で観察できる利点があります。
検査の具体的な進め方
- 準備:検査部位を出しやすい服装で来院してください。腹部エコーの場合、お腹に専用のゼリーを塗り、プローブ(探触子)を軽く押し当てて動かします。
- 呼吸の調整:肝臓や胆嚢をよく見える位置へ移動させるため、「大きく息を吸って、止めてください」といった合図をすることがあります。
- 所要時間:検査部位によりますが、通常15分〜30分程度で終了します。痛みは全くなく、モニターに映る自分の内臓を見ながら説明を受けることも可能です。
安全上の確認事項
- 身体への影響:放射線(X線)を使用しないため、被ばくの心配がありません。お子様や妊娠中の方、短期間に繰り返し検査が必要な方でも安心して受けていただけます。
- 食事制限について:腹部エコー検査を受ける場合は、原則として検査の6時間前から絶食(食事抜き)が必要です。食事を摂ると胆嚢が収縮して中が見えにくくなったり、胃の中のガスが邪魔をして他の臓器が隠れてしまうためです。お水やお茶などの透明な水分は摂取して構いません。
- ゼリーについて:検査後にゼリーを拭き取りますが、少しベタつきが残る場合があります。気になる方は、洗いやすい服装でお越しいただくことをお勧めします。



